モーニングセット

のて

そのお店は、一風変わったモーニングセットを出す喫茶店だった。 Aセットは、サラダと特製プロテインジュース。 Bセットは、味噌汁と納豆とごはん。 Cセットは、店主の気まぐれ朝ごはん。 未知のものは大好きだ。迷わずCセットを選ぶ。 さあ、今日は何が出てくるか。 ワクワクしながら待っていると、出てきたのは小皿に山盛りにされた煮干しと、ガラスコップに入ったミックスジュース。 今までにないパターンだぞ。そう思いながらジュースを一口飲み下し、煮干しを見つめる。 これで千二百円とは少しばかり値が張る気がするが、ジュースは美味しい。ではこの煮干しの意図は。よほど高級な煮干しなのだろうか。 迷いながらも小皿に手を伸ばすと、静止するようにふさふさしたものが腕に触れた。 尻尾だ。 その先には、立派な毛並みの猫。 ミャーンと鳴いてきっとこちらを見るものだから、思わず「どうぞ」と煮干しが山盛りの小皿を差し出した。 猫は行儀良く小皿の前に座ると、尻尾を振りながら煮干しを食べ始めた。 なるほど、今朝のCセットは、煮干しを食べる猫を愛でながら飲むミックスジュース。 そう考えると安いくらいだ。 ゆるむ頬をどうにか引き締め、ご機嫌な様子で小魚を食む猫を見つめながら、再びジュースを口に含んだ。

最初の分かれ道

Cセットは、店主の気まぐれ朝ごはん。

  • 未知のものは大好きだ。
  • 今日は急いでいるのでAセットにする。
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